当主の聞き書き(14) [当主の聞き書き]
質)解体修理は何年かかった?
答)延べ昭和26,27,28年と三年だが、実質丸二年だったか。
解体の最中に、母のたきが亡くなった。完成を見ていない。
質)「重文民家の集い」を発足させたのは?
答)先代松坪が亡くなる前年に話が出て、亡くなって私が当主になった昭和 52年8月に全国組織を結成した。小川さんの家で結成総会をやった。当時の幹事で今残っているのは3人だけか。
長老が会長をやってくれると思っていたが、旗振り役のお前がやれということになって、今に至るまで代表幹事を続けている。その後会員が増えたが、今は130軒くらいかな。
当時、住み難くなった家の問題とか、相続の問題とか、修理の問題とか
いろんなことに、重要文化財の家は皆が困っていた。そうした問題には
一人ひとりで対処しなければならなかった。
集まってみんなで助け合おうというのが趣旨だった。
当初は近畿だけで始まり、同好会のようなものだったが、次第に物言う団体の時代もあったが、今はまた情報交換の場になっているような感じでもある。
建物も個人所有から「旧○○家住宅」というように個人所有で無くなってき
ているように思える。
(続く)
2015-05-01 20:36