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当主の聞き書き(8) [当主の聞き書き]



質)年貢を納めるのは?

答)土間に蓆を敷いて、俵に詰め、天秤棒で担いで独特の秤で一俵ずつ計っていた。

俵は納屋の奥に積み上げていたが、沢山の人がいて賑やかだった。

赤松が亡くなるころに農地を売ってしまったが、そのころから年貢は金納になっていっ

た様だ。

質)そのほかに?

答)小正月に正月飾りをまとめて庭で焼いた(とんど)。

  四隅に竹を立て縄で結んで、結界を作りその中で焼いた。

  これも当主の仕事だった

築山のお稲荷さん、金毘羅さん、巳辰さん、八島さん、大黒さん

恵比寿さんなど神さんのものも多かった。

答)おひなさんは、御殿飾りのひなだった。

  鯉のぼりはやらなかった。武者人形を飾り、中に小さな鯉のぼりが

立っていた。飾り用の具足鎧があって、着てみて重かったのを覚えている。

飾りだった。

   (続く)